基本情報(Profile)
最終更新日(Last Updated)2019/07/31大橋 栄作
Eisaku Ohashi
大橋 栄作
2019/04
徳島大学(Tokushima University)
薬科学教育部( Graduate school of Pharmaceutical Sciences)
| 有機合成化学、生物活性天然物、Plau'amine、全合成 |
博士課程後期・一貫(D)
自己アピール(Appealing Points)
私は、世界一構造が複雑な物質の完全化学合成を目指して研究に取り組んでいます。この非常に難しい研究課題を達成するために何をするのが最も重要かを私は毎日考えに考えてきました。すなわち、独自に課題解決ノートを作ることで研究計画や実験結果を多角的に分析し、研究課題を完遂する上での問題点、それが生じる原因、今後の対策とその優先順位を毎日考察しました。また、解決の糸口を探るため指導教員はもちろんのこと、学外の研究者とも徹底的に議論しました。以上の努力の甲斐あり、これまでの常識を覆す革新的な合成法にたどり着き、課題の達成に目前まで迫ることができました。卒業後は培った研究力を生かし社会に貢献することが目標です。
研究紹介(About my Research)
世界一構造が複雑な分子「パラウアミン」は、臓器移植に必須である従来の免疫抑制薬と比べて約1000倍良く効くことが知られており、極少の投与量で効く新薬の候補として非常に注目を集めています。実際に極小の投与量で効くならば、これまでの免疫抑制薬で問題となっていた深刻な副作用を克服できるのです。そのパラウアミンを薬として世界中の人に届けるためには、たくさんの量を手に入れる必要があります。しかし、パラウアミンは海綿動物から極微量しか得られないため、完全化学合成によって供給しなければなりません。そのため、パラウアミンの発見から約30年間、世界中の名だたる研究者が完全化学合成に挑戦してきました。しかし、世界一複雑な構造のため、その多くが合成に到達することすらできず、なんとか合成に成功した2例も極微量しか作れませんでした。
私の研究テーマは、その世界一構造が複雑な分子「パラウアミン」を最も効率よく完全化学合成することです。構造が極めて複雑な、目に見えないほど小さな分子を、化学の知識と技術を駆使して、海綿から得られるより何十倍もの量を合成することが目的です。